文化的景観/仏教/固有種 の世界遺産
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端的に言うと文化遺産と自然遺産の境界に位置する遺産と言える。「自然と人間の共同作業」という語に要約される通り自然環境によって制約と影響を受けることで育まれた文化や景観を指すが、大きく以下の3種に大別される。
①意匠された景観:庭園・公園・宗教空間など、人間によって意図的に設計され想像された景観
②有機的に進化する景観:自然環境に対応して形成された景観。さらに「残存する景観」と「継続する景観」に分けられる
③関連する景観:自然がその地の民に大きく影響を与えることにより、宗教的・芸術的・文学的な要素と強く関連した景観
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レドニツェ-ヴァルティツェの文化的景観
17~20世紀の間にリヒテンシュタイン公爵家により形成された、ヨーロッパ最大の人工景観であり、「文化的景観」として認められている。 レドニツェ城・ヴァルチツェ城の二つの城が、19世紀になって当主ヨハン・ヨーゼフ1世が作らせたイギリス式庭園と見事に調和している。
登録国 チェコ 登録年 1996年 分類 文化遺産 登録基準 (i) , (ii) , (iv) -
シントラの文化的景観
リスボンに隣接する、「エデンの園」と謳われた古都シントラ。 12世紀にイスラーム勢力からアフォンソ1世がリスボンを奪還したことによってこの地もキリスト教の街となった。 周囲の山を含め一帯の城や宮殿が登録対象となっており、建物はとてもユニークなものがみられる。この地の庭園などは欧州の景観設計に大きな影響を与えたとされており、文化的景観として認められた。
登録国 ポルトガル 登録年 1995年 分類 文化遺産 登録基準 (ii) , (iv) , (v) -
フィリピン・コルディリェーラの棚田群
フィリピン・ルソン島北部の山岳地帯に広がっているイフガオ族の作り出した棚田群。 約2000年前から棚田での農法が行われていたと言われており、棚田としては世界最大規模である。 その自然と人間の営みが文化的景観として認められた。
登録国 フィリピン 登録年 1995年 分類 文化遺産 登録基準 (iii) , (iv) , (v) -
ゴフ島及びインアクセシブル島
イギリスの世界遺産だが、海外領土「セントヘレナ・アセンションおよびトリスタンダクーニャ」に属し、位置的には南太平洋上に浮かぶ2つの島からなる。 周囲から隔絶した島であるが故に生態系が手つかずの状態で残されており、動植物共に固有種が見られる。 ゴフ島の名は18世紀にこの地に立ち寄ったゴフ船長に由来する。インアクセシブル島(Inaccessible Island)は「アクセ...
登録国 イギリス 登録年 1995年 分類 自然遺産 登録基準 (vii) , (x) -
八萬大蔵経の納められた伽倻山海印寺
韓国南部、慶尚南道に位置する。 802年に創建されたが焼失と改築を繰り返した。モンゴル軍侵攻を克服せんと願が掛けられた数満点以上の高麗大蔵経板(国宝)は仏教の聖典が書かれた木板で1237~1248年に作られた。大蔵経板としては最も完全な形で残っているとされる。 建物は校倉造りで建てられている。
登録国 大韓民国 登録年 1995年 分類 文化遺産 登録基準 (iv) , (vi) -
ラサのポタラ宮歴史地区
チベット自治区ラサ市、チベット仏教の聖地とされるこの地に建立された寺院・宮殿。 「神の地」の意味を持つラサは、ソンツェン・ガンポ王が初めてチベットを統一し遷都したことから始まる。この場所でインドと中国の仏教文化を取り入れて発展した。 一度滅びたチベットだったが、ダライ・ラマが再度統一し紅山(マルポリ)にポタラ宮を築いた。その後中国に併合され...
登録国 中国 登録年 1994年 分類 文化遺産 登録基準 (i) , (iv) , (vi) -
エル・ビスカイノのクジラ保護区
メキシコ北西部、バハ・カリフォルニア半島中央部に位置する生物保護区であり、海洋生物の繁殖地になっている。 登録範囲はバスティアン・ビスカイノ湾の二つの潟であり、世界中のコククジラの半数がここで産まれていると言われている。 砂漠気候に適応した陸上の固有種も多数見られる。
登録国 メキシコ 登録年 1993年 分類 自然遺産 登録基準 (x) -
法隆寺地域の仏教建造物
奈良で7世紀から8世紀にかけて築かれた法隆寺、法起寺が登録対象である。 世界最古の木造建造物群としての価値が高い。
登録国 日本 登録年 1993年 分類 文化遺産 登録基準 (i) , (ii) , (iv) , (vi) -
サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路:カミーノ・フランセスとスペイン北部の巡礼路群
スペイン西部の聖ヤコブにゆかりのある聖地であるサンティアゴ・デ・コンポステーラへ巡礼するための道と途中の街などが複合的に登録された遺産であり、いわゆる「道の遺産」である。 エルサレム、ローマと並んでキリスト教徒の最も重要な巡礼地のひとつであるサンティアゴ・デ・コンポステーラへはフランス人が多く巡礼したことから「カミノ・フランセス」と呼...
登録国 スペイン 登録年 1993年 分類 文化遺産 登録基準 (ii) , (iv) , (vi)