トランスバウンダリーサイト/砂漠/固有種 の世界遺産
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「国境を越える遺産」である。
国境とは時代とともに今なお変化するものであるが、それにより構成資産を区切ることは正しい態度であるとは言い難い。
自然遺産に関して言えば、自然環境は国境により線が引けるものではないし、文化遺産に関しても国を跨いで存在する遺産は現に存在している。
国という括りに捉われず純粋に遺産としてのまとまりを示すものがトランスバウンダリーサイトである。
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ギョレメ国立公園とカッパドキアの岩窟群
カッパドキアとは、トルコの首都アンカラの南東約250kmに位置するアナトリア山脈と黒海とトッズ湖に囲まれた一帯で、尖塔形などの奇岩が立ち並ぶ中に洞窟修道院がいくつもつくられた場所である。 ローマによるキリスト教弾圧や、ビザンツ帝国のイコン破壊運動、さらにトルコのイスラム化などから逃れたキリスト教徒達がこの奇岩地帯に洞窟修道院を多数作った。 かつては360を...
登録国 トルコ 登録年 1985年 分類 複合遺産 登録基準 (i) , (iii) , (v) , (vii) -
タラマンカ山脈地帯:ラ・アミスター保護区群/ラ・アミスター国立公園
コスタリカとパナマにまたがる、世界遺産登録基準の自然遺産部分(ⅶ)〜(x)を全て満たした稀有なトランスバウンダリーサイト(国境をまたいだ世界遺産)。 1983年にまずコスタリカ側の7つの国立公園及び自然保護区が「タラマンカ山脈地帯:ラ・アミスター保護区群」として登録された。1990年にパナマ側のラ・アミスター国立公園が加えられ現在の名称となった。 標高3,820mで、氷河湖を...
登録国 コスタリカ , パナマ 登録年 1983年 分類 自然遺産 登録基準 (vii) , (viii) , (ix) , (x) -
グアラニーのイエズス会伝道施設群:サン・イグナシオ・ミニ、サンタ・アナ、ヌエストラ・セニョーラ・デ・ロレート、サンタ・マリア・ラ・マジョール(アルゼンチン)、サン・ミゲル・ダス・ミソオエス遺跡群(ブラジル)
ブラジルとアルゼンチンにまたがる、イエズス会の伝導の拠点となった遺産群。 イエズス会修道士が先住民族グアラニ人と共同生活を送りながらキリスト教の浸透を図ったレドゥクシオンの跡である。 1983年にブラジルの側が単独で「サン・ミゲル・ダス・ミソンイスの遺跡群」(The ruins of Sao Miguel das Missoes) として登録される。翌年にアルゼンチン側が「グアラニーのイエ...
登録国 アルゼンチン , ブラジル 登録年 1983年 分類 文化遺産 登録基準 (iv) -
ポルト湾:ピアナのカランケ、ジロラッタ湾、スカンドラ保護区
地中海西部に浮かぶコルシカ島。フランスの文豪モーパッサンによって「海からそびえる山」と称されたこの島の、切り立った断崖や海岸線の美しい景観が続く自然保護区や湾が登録範囲。 固有種である常緑灌木マキーの他、動物も海洋生物や鳥類など豊富である。
登録国 フランス 登録年 1983年 分類 自然遺産 登録基準 (vii) , (viii) , (x) -
ウィランドラ湖群地域
オーストラリア、ニュー・サウス・ウェールズ州南西部に位置する4万年前の湖跡であり、自然と文化両面で評価される複合遺産。 現在ではほぼ干上がってしまい荒涼とした砂漠が広がっており独特の景観を作り上げている。また数万年前の人類の化石(新人:ホモ・サピエンス・サピエンス)も発見されている。火葬された人骨も見つかっており、考古学的価値が高い。
登録国 オーストラリア 登録年 1981年 分類 複合遺産 登録基準 (iii) , (viii) -
ニンバ山厳正自然保護区
ニンバ山は、ギニアとコートジボワールの国境に聳え立つ標高1,752mの山である。 サハラから吹く風やハルマッタンと呼ばれる砂嵐、大西洋からの季節風の影響もあって年間通して高温多湿である。 ニシコモチヒキガエルやコビトカバといった固有種が200種ほど生息していることで知られる。 1992年に危機遺産リストに登録された。
登録国 ギニア , コートジボワール 登録年 1981年 分類 自然遺産 登録基準 (ix) , (x) -
レーロースの鉱山街と その周辺
ノルウェー中部の北極圏近く、レーロースは銅鉱山の街である。 厳しい環境下ながら17世紀に発見されて以来20世紀後半まで採掘が続けられた。唯一の石造建築物として知られる白い聖堂では鐘楼に労働者の象徴であるハンマーの装飾がなされている。
登録国 ノルウェー 登録年 1980年 分類 文化遺産 登録基準 (iii) , (iv) , (v) -
エヴァーグレーズ国立公園
フロリダ半島南端に位置する全米最大の大湿地帯の一部であるエバーグレーズ国立公園。 平均水深は約30センチ程で、湿原にはハンモックと呼ばれる小さな島が点在している。水源はオキーチョビー湖で、南のフロリダ湾にゆっくりとしたスピードで流れている。 様々な生物が見られるが、フロリダピューマやアメリカマナティなどは絶滅危惧種である。 また豊かな植生を有しており...
登録国 アメリカ合衆国 登録年 1979年 分類 自然遺産 登録基準 (viii) , (ix) , (x) -
クルアーニー/ランゲル-セント・イライアス/グレーシャー・ベイ/タッチェンシニー-アルセク
アメリカ・カナダの2カ国にまたがる自然保護区。 1979年にランゲル・セント・イライアス国立公園とカナダのクルアニ国立公園がまず登録され、1992年にグレーシャー・ベイ、次いで1994年にタッチェンシニー・アルセク州立自然公園が追加され世界最大規模の自然保護区になった。 氷河期からの自然美がそのままに残され、第2次世界大戦中のアラスカの軍事拠点化、戦後の油田発見などが...
登録国 カナダ , アメリカ合衆国 登録年 1979年 分類 自然遺産 登録基準 (vii) , (viii) , (ix) , (x)