ヨーロッパ トランスバウンダリーサイト/キリスト教 の世界遺産
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「国境を越える遺産」である。
国境とは時代とともに今なお変化するものであるが、それにより構成資産を区切ることは正しい態度であるとは言い難い。
自然遺産に関して言えば、自然環境は国境により線が引けるものではないし、文化遺産に関しても国を跨いで存在する遺産は現に存在している。
国という括りに捉われず純粋に遺産としてのまとまりを示すものがトランスバウンダリーサイトである。
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レーティッシュ鉄道アルブラ線・ベルニナ線と周辺の景観
スイスアルプスを横断する山岳鉄道「レーティッシュ鉄道」のアルブラ線、およびベルニナ線。 スイス北西部を走るアルブラ線は全長67kmで、1904年の開通。 ベルニナ線は、1910年に開通したスイスのサン・モリッツとイタリアのティラーノを結ぶ全長61kmの路線である。 両線共に多くのトンネルと高架橋によって運行が実現されており、さらに環境と調和した建築は美しい景観を生み出し...
登録国 イタリア , スイス 登録年 2008年 分類 文化遺産 登録基準 (ii) , (iv) -
サンマリノ歴史地区とティターノ山
サンマリノ共和国はイタリア内に位置し、イタリア統一運動(リソルジメント)の下でも独立を貫いてきた国家であり、その首都サン・マリノの歴史地区が対象となった文化遺産。 サン・マリノ市街ははティターノ山の頂上付近に広がっており、歴史地区には現在も人々が暮らしている。 登録された主な物件は、城砦などの防御施設、ティターノ劇場、修道院、19世紀に作られた新古典...
登録国 サンマリノ 登録年 2008年 分類 文化遺産 登録基準 (iii) -
カルパチア山地のスロバキア地域の木造教会群
スロバキア共和国東部、カルパチア山脈に16~18世紀に建てられたおよそ50棟の木造建造物のうち、8棟が登録範囲となっている。 いずれの物件にもビザンツとラテンの文化の融合が見られ、さらにスラブ人の建築様式も用いられており、2棟がカトリック教会、3棟がプロテスタント教会、残り3棟はギリシャ正教の教会である。 また内部の天井や壁には絵画が描かれており、そ...
登録国 スロバキア 登録年 2008年 分類 文化遺産 登録基準 (iii) , (iv) -
カルパチア山地と他ヨーロッパのブナ原生林
東カルパティア山脈に残る、樹齢、多様さ、大きさ、広さなどの点で突出した価値を持つブナの原生林。 かつては欧州の40%を占めたといわれるヨーロッパブナ林は減少著しいが、この地では広範囲で残っているのが確認できる。絶滅の危惧される植物もみられ、動物ではレッドリストに登録されているキンメフクロウもみられる。 2007年にスロバキアとウクライナのブナ林が...
登録国 スロバキア , ウクライナ , ドイツ , アルバニア , イタリア , オーストリア , クロアチア , スペイン , ブルガリア , ベルギー , スロベニア , ルーマニア 登録年 2007年 分類 自然遺産 登録基準 (ix) -
シュトルーヴェの測地弧
北端はノルウェーのハンメルフェスト岬から南端の黒海まで10ヵ国を貫くトランスバウンダリーサイト(多国間に渡る世界遺産)である。 天文学者フリードリヒ・フォン・シュトルーヴェが1816年から1855の間、史上初めて長距離の1経線を正確に測量したものであり、三角測量の手法が採られた。 この測量は地球の正確な形状・大きさが証明されるプロセスに多大な貢献をもたらした。
登録国 ベラルーシ , ノルウェー , スウェーデン , フィンランド , ロシア , エストニア , ラトビア , リトアニア , モルドバ , ウクライナ 登録年 2005年 分類 文化遺産 登録基準 (ii) , (iii) , (vi) -
ヤロスラヴリ市街の歴史地区
モスクワの北東約250㎞、ヴォルガ川とコトロスリ川の合流点に位置するヤロスラーヴリは、商業の中心地として11世紀以降発展した。 スパソ・プレオブラジェンスキー修道院はヴォルガ川流域における最古の修道院だといわれている。 また、エカチェリーナ2世による1763年の都市の改革令で、歴史的建造物を維持しながらも新古典主義に変貌を遂げた都市として知られる。
登録国 ロシア 登録年 2005年 分類 文化遺産 登録基準 (ii) , (iv) -
コソヴォの中世建造物群
セルビア共和国の自治州であるコソボ(2008年にはコソボ共和国として独立を宣言しているが、世界遺産条約を批准していないためここではセルビアの遺産として扱う)の中世建築物群。 2004年にまず単独で登録されたデチャニ修道院は、14世紀半ばにセルビア王であるステファン・デチャンスキーのために建立されたもので、内部は多数のフレスコ画で飾られており、同王の霊廟にもな...
登録国 セルビア 登録年 2004年 分類 文化遺産 登録基準 (ii) , (iii) , (iv) -
ノヴォデーヴィチー女子修道院群
モスクワ市内南西部にあるノヴォデーヴィチー女子修道院は、ワシーリー3世の命で16世紀に建設された。クレムリンの近くにあることから政治、文化、宗教的に中央と密接に結びついてきた敬意を持つ。 複数の塔を擁する城壁に囲まれ、敷地内に鐘楼を持つスモレンスキー聖堂が建っている。 墓地には皇帝一族だけでなくゴーゴリやチェーホフといった多くの著名人も埋葬され...
登録国 ロシア 登録年 2004年 分類 文化遺産 登録基準 (i) , (iv) , (vi) -
ムスカウアー公園/ムジャコフスキ公園
ポーランドとドイツの国境を流れるナイセ川の両岸に559.9haに渡って広がる、文化的景観の公園。 19世紀、ヘルマン・フォン・ピュックラー=ムスカウ公爵は英国で流行していた風景式庭園の手法によってこの公園を造らせた。 元々はひとつの公園であったが、戦後公園内が国境線となってしまったためにポーランド側の「ムジャコフ公園」とドイツ側の「ムスカウ公園」に分...
登録国 ドイツ , ポーランド 登録年 2004年 分類 文化遺産 登録基準 (i) , (iv) -
ピエモンテとロンバルディアのサクリ・モンティ
サクリ・モンティ(Sacri Monti )とはイタリア語で「聖なる山」を意味する。 イタリア北部のピエモンテ州に7ヵ所、ロンバルディア州に2ヵ所の、計9ヵ所に点在するサクリ・モンティが登録範囲である。 これらの場所には、15世紀から17世紀に造影された教会群がみられる。当時イスラム教下にあった聖地エルサレムへの巡礼の代替として作られたものであった。
登録国 イタリア 登録年 2003年 分類 文化遺産 登録基準 (ii) , (iv) -
トジェビーチのユダヤ人街とプロコピウス聖堂
チェコ南部、イーフラヴァ川の近くに位置する小都市トジェビーチ。 ユダヤ人街、ユダヤ墓地、そしてプロコピウス聖堂の3つが世界遺産登録範囲。中世以降に中欧に逃れたユダヤ人たちが築いた街が現地のキリスト教と密接に関わり合いながら存在したことを示している。 キリスト教建築として13世紀初期、丘の上に建立されたバシリカ式のプロコピウス聖堂は、後にロマネスクやゴシックな...
登録国 チェコ 登録年 2003年 分類 文化遺産 登録基準 (ii) , (iii) -
マウォポルスカ南部の木造教会群
ポーランド南部にある複数のローマ・カトリックの木造教会。 いずれもゴシック様式で、中世から東ヨーロッパ方面で見られる木造りの独特な建築技法が使用されており、都市中心部ではレンガ造りであった教会を木で代替して作られている。
登録国 ポーランド 登録年 2003年 分類 文化遺産 登録基準 (iii) , (iv) -
ウベダとバエーサのルネサンス様式の記念碑的建造物群
スペイン南部、アンダルシア地方の2つの小都市「ウベダ」と「バエーサ」は、国内初のルネサンスに基づく都市改修が行われた地である。 8世紀よりイスラーム化したがレコンキスタによって13世紀にキリスト教徒の元に戻り、その後16世紀に建築家アンドレス・デ・ヴァンデラスなどの尽力によりルネサンス都市として再整備された。 ウベダのパラドールや市庁舎、バエーサ...
登録国 スペイン 登録年 2003年 分類 文化遺産 登録基準 (ii) , (iv) -
ヤヴォルとシフィドニツァの平和教会群
ポーランド南西部のバゥブジフ州に位置するヤヴォルとシフィドニツァの2つの平和教会。 共に17世紀中頃の宗教紛争の時建設されたものであり、木造教会としてはヨーロッパ最大であった。 三十年戦争を経てこの地ではカトリックが優位となったが、プロテスタントに対する寛容性を示すためにこれらの平和教会はカトリック的様式でありつつも新教のルター派教会と...
登録国 ポーランド 登録年 2001年 分類 文化遺産 登録基準 (iii) , (iv) , (vi) -
中世市場都市プロヴァン
フランス、セーヌ・エ・マルヌ県の南東部に位置するプロヴァンは、強大な勢力を誇ったシャンパーニュ伯のかつての領地内にある交易都市である。 地理的に地中海世界と北欧を結ぶ交通の要衝であり、毛織物・香辛料・革製品・ワイン等を売買する市場が開かれた。 。また初めて定期市が開かれたサン・タユール教会などの、交易や羊毛産業に関連する特別な建築物が多く建てられ中...
登録国 フランス 登録年 2001年 分類 文化遺産 登録基準 (ii) , (iv)