トランスバウンダリーサイト/文化的景観/産業遺産 の世界遺産
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「国境を越える遺産」である。
国境とは時代とともに今なお変化するものであるが、それにより構成資産を区切ることは正しい態度であるとは言い難い。
自然遺産に関して言えば、自然環境は国境により線が引けるものではないし、文化遺産に関しても国を跨いで存在する遺産は現に存在している。
国という括りに捉われず純粋に遺産としてのまとまりを示すものがトランスバウンダリーサイトである。
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アランフエスの文化的景観
ロドリーゴ作曲の『アランフェス協奏曲』によって世界中に知られたこの地は、スペインの首都マドリードの南約30km、タホ川の南にあるフェリペ2世時代からの王領地であり、王家の夏の離宮。 フランスにルーツを持つブルボン家はヴェルサイユ宮殿を模した宮殿やフランス式バロック庭園を建設した。 幾何学的な水路や庭園のデザインは人口と自然との調和が図られており、...
登録国 スペイン 登録年 2001年 分類 文化遺産 登録基準 (ii) , (iv) -
アンブヒマンガの丘の王領地
マダガスカル島の中部にある標高1468mのアンプヒマンガの丘。 この場所の王領地は、メリナ族の神聖な都であり、民族にとって象徴的な地であり長年にわたり宗教的儀式が行われてきた。 丘の建造物は伝統的な設計技術や資材が使われており、城壁に囲まれた内部には王の墓などがあった。また、巡礼者が訪れる信仰の場所でもある。
登録国 マダガスカル 登録年 2001年 分類 文化遺産 登録基準 (iii) , (iv) , (vi) -
アルト・ドウロ・ワイン生産地域
ポルトガル北部を流れるドウロ川上流、アルト・ドウロ地域では2000年に渡って昔ながらの方法でワインが醸造されてきた。 ワイン作りに適した気候であり、山間部には階段状のブドウ畑が広がっている。この地で取れたブドウから作られるポートワインは世界中で有名となった。
登録国 ポルトガル 登録年 2001年 分類 文化遺産 登録基準 (iii) , (iv) , (v) -
ロワール渓谷:シュリー・シュル・ロワールからシャロンヌまで
フランス中部に位置するロワール渓谷は、丘陵やブドウ畑が広がる風光明媚なロワール川流域にルネサンス様式の城館や邸宅が点在する文化的景観を誇る地域。シュリー・シュル・ロワールからシャロンヌまでの約200kmに及ぶ範囲が世界遺産登録された。 ローマ帝国末期にマルムティエ修道院が設立されるとこの一帯は発展し、15世紀にはシャルル7世が宮廷を移しその後数々の城・宮殿...
登録国 フランス 登録年 2000年 分類 文化遺産 登録基準 (i) , (ii) , (iv) -
キューバ南東部のコーヒー農園発祥地の景観
キューバ南東部のコーヒー農園群であり、キューバで初めてのコーヒー農園跡。 ハイチ革命によりキューバに辿り着いた白人の作ったプランテーションであり、多くの黒人奴隷が労働を強いられていた。コーヒー栽培には理想的であったシエラ・マエストラ山麓の丘陵地帯の乾燥した気候の下、この地のコーヒー栽培は19世紀に本格化した。 20世紀まで伝統的手法で生産が行わ...
登録国 キューバ 登録年 2000年 分類 文化遺産 登録基準 (iii) , (iv) -
エーランド島南部の農業景観
スウェーデンの南端付近、バルト海に浮かぶ同国第二の島であるエーランド島南部に残る農業景観。 数千年の歴史を有す石灰岩を敷きつめた広い道がのびており、16〜18世紀に作られた大小400にものぼる風車が点在している。 また先史時代(青銅器時代や鉄器時代)の墓所も見られ、連綿とこの地で育まれてきた文化的景観を物語っている。
登録国 スウェーデン 登録年 2000年 分類 文化遺産 登録基準 (iv) , (v) -
ヘーガ・クステン(ハイ・コースト)/クヴァルケン群島
スウェーデンの「ハイコースト」(現地の言葉でヘーガクステン)はバルト海の北部のボスニア湾内に位置し、多数の島々からなる。 大地の上に乗っていた氷河が溶けることでその重さを失い大地が隆起するというアイソスタシーが見られる。この地は現在でも隆起が続いている。 2006年には同じ現象が起こっているフィンランド領内のクヴァルケン群島を加え、登録範囲拡大となった。
登録国 フィンランド , スウェーデン 登録年 2000年 分類 自然遺産 登録基準 (viii) -
デッサウ・ヴェルリッツの庭園王国
ドイツ中西部、ザクセン・アンハルト州にある18〜19世紀に造園された一大庭園地帯。 イギリスびいきであったデッサウ公爵レオポルト3世が、エルベ川支流の内湖沿いに、ヴェルリッツ庭園をはじめとした広大なイギリス式庭園を造営させ、水に恵まれた敷地内にドイツ新古典様式の建築物を配置した。 大陸ヨーロッパとして初の英国式庭園という点、そして英国の風景式庭園...
登録国 ドイツ 登録年 2000年 分類 文化遺産 登録基準 (ii) , (iv) -
マロティ‐ドラケンスバーグ公園
アフリカ大陸南部、マロティ‐ドラケンスバーグ山脈の自然と、壁画等に残る人類の痕跡が文化遺産として認められ複合遺産として登録された。 はじめ2000年に南アフリカの「ウクハランバ/ドラケンスバーグ公園」が登録されたが、2013年にレソトのセサバテーベ国立公園が追加登録された。レソトにとっては初の世界遺産である。 壁画はサン族によって4000年以上に渡って描かれた...
登録国 レソト , 南アフリカ 登録年 2000年 分類 複合遺産 登録基準 (i) , (iii) , (vii) , (x) -
ヴァッハウ渓谷の文化的景観
オーストリア中部、ベネディクト会メルクからクレムスまで、35kmのドナウ川渓谷の文化的景観。 渓谷の両岸にはバロック様式で建てられたデュルンシュタイン修道院や古城、村、街などが点在し丘の斜面にはブドウ畑が広がっている。 この自然と調和した美しい景観は、クルーズ観光のスポットとしても親しまれている。 また、先史時代に作られた石像である「ヴィレンドルフのヴ...
登録国 オーストリア 登録年 2000年 分類 文化遺産 登録基準 (ii) , (iv) -
城壁都市バクー、シルヴァンシャー宮殿、及び乙女の塔
アゼルバイジャンの西、アブシェロン半島の南部に位置するバクーは同国の首都である。また、市街はバクー湾に面するように広がった港町でもある。 旧石器時代からの居住地域に建設され、旧市街は11世紀から13世紀に渡って作られた巨大な城壁に現在でも囲まれている。6世紀から7世紀に築かれた土台の上には、高さ32mの乙女の塔(グイズ・ガラスイ)がそびえる。旧市街西斜面に...
登録国 アゼルバイジャン 登録年 2000年 分類 文化遺産 登録基準 (iv) -
ブレナヴォン産業景観
南ウェールズ、ブレナヴォン周辺には、18世紀末~19世紀の産業革命時に鉄鉱石や石炭の主要産地となった痕跡を残す住居や炭鉱跡(ビッグピット炭鉱跡)が残されている。 最盛期には60万t以上の鋳造量であったと言われており、産業革命を資材面で牽引した遺産であるといえる。
登録国 イギリス 登録年 2000年 分類 文化遺産 登録基準 (iii) , (iv) -
青城山と都江堰水利(灌漑)施設
青城山は四川省都江堰市にある、道教の発祥の地の一つとして知られる景勝地である。 一方、都江堰(とこうえん)は四川省都江堰市西部の岷江にある灌漑施設である。在も岷江の水流を担っており、成都平原に水を供給し続けている。
登録国 中国 登録年 2000年 分類 文化遺産 登録基準 (ii) , (iv) , (vi) -
カルヴァリア・ゼブジドフスカ:マニエリスム様式の建築と公園の景観複合体と巡礼公園
ポーランド南部、ビエルスコ・ビャウ州のカルヴァリア・ゼブジドフスカはキリスト教巡礼の聖地。 17世紀にニコライ・ゼブジドフスキの手によって開発された一連の景観は、この地をキリスト受難時代のエルサレムに見立てて作り上げられた。ゴルゴダの丘に当たる位置に聖十字礼拝堂を建てるなど、多くの教会や礼拝堂が配置された。 自然と人工建造物との見事に調和しており、い...
登録国 ポーランド 登録年 1999年 分類 文化遺産 登録基準 (ii) , (iv)