文化的景観/城・宮殿/島 の世界遺産
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端的に言うと文化遺産と自然遺産の境界に位置する遺産と言える。「自然と人間の共同作業」という語に要約される通り自然環境によって制約と影響を受けることで育まれた文化や景観を指すが、大きく以下の3種に大別される。
①意匠された景観:庭園・公園・宗教空間など、人間によって意図的に設計され想像された景観
②有機的に進化する景観:自然環境に対応して形成された景観。さらに「残存する景観」と「継続する景観」に分けられる
③関連する景観:自然がその地の民に大きく影響を与えることにより、宗教的・芸術的・文学的な要素と強く関連した景観
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アンブヒマンガの丘の王領地
マダガスカル島の中部にある標高1468mのアンプヒマンガの丘。 この場所の王領地は、メリナ族の神聖な都であり、民族にとって象徴的な地であり長年にわたり宗教的儀式が行われてきた。 丘の建造物は伝統的な設計技術や資材が使われており、城壁に囲まれた内部には王の墓などがあった。また、巡礼者が訪れる信仰の場所でもある。
登録国 マダガスカル 登録年 2001年 分類 文化遺産 登録基準 (iii) , (iv) , (vi) -
ギマランイス歴史地区とクーロス地区
ポルトガル北部、サンタ・カタリナ山脈の麓に開けた小都市ギラマンイス。 12世紀にポルトガルの初代国王となるアフォンソ・エンリケス(アフォンソ1世)が生誕した地である。ギマランイス城など60もの歴史的建造物が残る。 また、"ポルトガルここに誕生す"の文字がトウラル広場の壁に書かれていることで知られる。 登録当初は「ギマランイス歴史地区」であったが、...
登録国 ポルトガル 登録年 2001年 分類 文化遺産 登録基準 (ii) , (iii) , (iv) -
アルト・ドウロ・ワイン生産地域
ポルトガル北部を流れるドウロ川上流、アルト・ドウロ地域では2000年に渡って昔ながらの方法でワインが醸造されてきた。 ワイン作りに適した気候であり、山間部には階段状のブドウ畑が広がっている。この地で取れたブドウから作られるポートワインは世界中で有名となった。
登録国 ポルトガル 登録年 2001年 分類 文化遺産 登録基準 (iii) , (iv) , (v) -
ブラジルの大西洋諸島:フェルナンド・デ・ノローニャとロカス環礁保護区群
ブラジル東部の大西洋おきにあるフェルナンド・デ・ノローニャ諸島と周辺のロカス干渉の保護区。 ブラジル沿岸に沿う形で連る海底山脈があり、その一部がフェルナンド・デ・ノローニャ島をはじめとした南大西洋の多くの島々となり海面上に突き出ている。 魚類、海洋哺乳類、海鳥もこのプランクトンの多い海域に集まっており、イルカも多く見られる。また干潮時のロカス環礁の...
登録国 ブラジル 登録年 2001年 分類 自然遺産 登録基準 (vii) , (ix) , (x) -
ミール地方の城と関連建物群
ベラルーシ中西部に建つミール城。 相次いで支配者が交代したことにより様々な建築様式で改修が加えられてきた。15世紀末、イリイニチ家による創建時にはゴシック様式で複数のレンガ造塔を持っており、後にルネサンス、バロック様式と相次いで改築された。 ナポレオン戦争で建物は損傷したが19世紀末に修復され、現在は博物館として利用されている。
登録国 ベラルーシ 登録年 2000年 分類 文化遺産 登録基準 (ii) , (iv) -
ロワール渓谷:シュリー・シュル・ロワールからシャロンヌまで
フランス中部に位置するロワール渓谷は、丘陵やブドウ畑が広がる風光明媚なロワール川流域にルネサンス様式の城館や邸宅が点在する文化的景観を誇る地域。シュリー・シュル・ロワールからシャロンヌまでの約200kmに及ぶ範囲が世界遺産登録された。 ローマ帝国末期にマルムティエ修道院が設立されるとこの一帯は発展し、15世紀にはシャルル7世が宮廷を移しその後数々の城・宮殿...
登録国 フランス 登録年 2000年 分類 文化遺産 登録基準 (i) , (ii) , (iv) -
グヌン・ムル国立公園
ボルネオ(カリマンタン)島のマレーシア領内、カルスト地形の山が特徴的な国立公園。 グヌン・ムルとは「ムル山」の意味である。 ディア・ケイブと呼ばれる世界最長級の洞窟を有しており、大量のコウモリが見られることでも知られている。
登録国 マレーシア 登録年 2000年 分類 自然遺産 登録基準 (vii) , (viii) , (ix) , (x) -
アタプエルカの考古遺跡
スペイン北部、ビスケー湾を望むアタプルカ山脈の洞窟。 ここからは更新世中期(180万~1万年前)の人類化石が多数発見されている。その種類は旧人類からホモ・サピエンスまで多岐に渡っており、ヨーロッパ最古の人類とされるホモ・エンタッサーやその他の原人も見られ、人類考古学的価値が高い。
登録国 スペイン 登録年 2000年 分類 文化遺産 登録基準 (iii) , (v) -
僧院の島ライヒェナウ
ドイツ南西部、コンスタンツ湖(ボーデン湖とも)に浮かぶライヒェナウ島。 中世初期における修道院文化の重要な場所であったこの島に初めて修道院が建設されたのは8世紀、ベネディクト会のものである。 その後9~11世紀には聖マリア大聖堂、聖パウロ教会、聖ペテロ教会、聖ゲオルク教会等が建設された。各教会の壁面に施された壁のフレスコ画が有名であり、「キリストの栄光...
登録国 ドイツ 登録年 2000年 分類 文化遺産 登録基準 (iii) , (iv) , (vi) -
ヘーガ・クステン(ハイ・コースト)/クヴァルケン群島
スウェーデンの「ハイコースト」(現地の言葉でヘーガクステン)はバルト海の北部のボスニア湾内に位置し、多数の島々からなる。 大地の上に乗っていた氷河が溶けることでその重さを失い大地が隆起するというアイソスタシーが見られる。この地は現在でも隆起が続いている。 2006年には同じ現象が起こっているフィンランド領内のクヴァルケン群島を加え、登録範囲拡大となった。
登録国 フィンランド , スウェーデン 登録年 2000年 分類 自然遺産 登録基準 (viii) -
エーランド島南部の農業景観
スウェーデンの南端付近、バルト海に浮かぶ同国第二の島であるエーランド島南部に残る農業景観。 数千年の歴史を有す石灰岩を敷きつめた広い道がのびており、16〜18世紀に作られた大小400にものぼる風車が点在している。 また先史時代(青銅器時代や鉄器時代)の墓所も見られ、連綿とこの地で育まれてきた文化的景観を物語っている。
登録国 スウェーデン 登録年 2000年 分類 文化遺産 登録基準 (iv) , (v) -
ヴァッハウ渓谷の文化的景観
オーストリア中部、ベネディクト会メルクからクレムスまで、35kmのドナウ川渓谷の文化的景観。 渓谷の両岸にはバロック様式で建てられたデュルンシュタイン修道院や古城、村、街などが点在し丘の斜面にはブドウ畑が広がっている。 この自然と調和した美しい景観は、クルーズ観光のスポットとしても親しまれている。 また、先史時代に作られた石像である「ヴィレンドルフのヴ...
登録国 オーストリア 登録年 2000年 分類 文化遺産 登録基準 (ii) , (iv) -
ベリンツォーナ旧市街にある3つの城、要塞及び城壁
スイス南部、ロンバルディア地方のティチーノ州に位置するベリンツォーナ旧市街にある、カステル・グランデ、モンテベッロ城、サッソ・コルバロ城の3つの城。 イタリアと西ヨーロッパとを繋ぐ要衝であり、アルプスの南北を繋ぐルートがこの辺りを通ることからティチーノ渓谷全体を見渡す岩山上にカステルグランデを中心とした城塞が築かれた。
登録国 スイス 登録年 2000年 分類 文化遺産 登録基準 (iv) -
キューバ南東部のコーヒー農園発祥地の景観
キューバ南東部のコーヒー農園群であり、キューバで初めてのコーヒー農園跡。 ハイチ革命によりキューバに辿り着いた白人の作ったプランテーションであり、多くの黒人奴隷が労働を強いられていた。コーヒー栽培には理想的であったシエラ・マエストラ山麓の丘陵地帯の乾燥した気候の下、この地のコーヒー栽培は19世紀に本格化した。 20世紀まで伝統的手法で生産が行わ...
登録国 キューバ 登録年 2000年 分類 文化遺産 登録基準 (iii) , (iv) -
デッサウ・ヴェルリッツの庭園王国
ドイツ中西部、ザクセン・アンハルト州にある18〜19世紀に造園された一大庭園地帯。 イギリスびいきであったデッサウ公爵レオポルト3世が、エルベ川支流の内湖沿いに、ヴェルリッツ庭園をはじめとした広大なイギリス式庭園を造営させ、水に恵まれた敷地内にドイツ新古典様式の建築物を配置した。 大陸ヨーロッパとして初の英国式庭園という点、そして英国の風景式庭園...
登録国 ドイツ 登録年 2000年 分類 文化遺産 登録基準 (ii) , (iv) -
ザンジバル島のストーン・タウン
タンザニア、ザンジバル島(ウングジャ島)の西部にあるストーン・タウンはスワヒリ族の海洋交易都市。都市構造や景観は、その独特なスワヒリ文化を反映している。 ヴァスコ・ダ・ガマが訪れたことでも知られるこの街は、長い歴史の中でアフリカ、アラビア、インド、ポルトガル、英国の影響下にあったことで異なる要素が混淆し、独自の文化を形成しつつもそれらは調和が取れて...
登録国 タンザニア 登録年 2000年 分類 文化遺産 登録基準 (ii) , (iii) , (vi)