トランスバウンダリーサイト/キリスト教/建築 の世界遺産
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「国境を越える遺産」である。
国境とは時代とともに今なお変化するものであるが、それにより構成資産を区切ることは正しい態度であるとは言い難い。
自然遺産に関して言えば、自然環境は国境により線が引けるものではないし、文化遺産に関しても国を跨いで存在する遺産は現に存在している。
国という括りに捉われず純粋に遺産としてのまとまりを示すものがトランスバウンダリーサイトである。
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ポン・デュ・ガール(ローマの水道橋)
南フランスのガール川をまたぐ紀元前19年頃に古代ローマの政治家アグリッパが建造を命じた水道橋。 古代ローマで水の供給は街作りに欠かせない要素であり、水源から約50km離れたネマウスス(ニーム)に給水するために作られた。 保存状態の良いこの水道橋は石灰岩で作られた3層のアーチを重ねたもので、高さ50m・全長275mにも及び、ローマ帝国時代の土木技術の水準の...
登録国 フランス 登録年 1985年 分類 文化遺産 登録基準 (i) , (iii) , (iv) -
マハーバリプラムの建造物群
インド南部のタミル・ナードゥ州カーンチプラム県、ベンガル湾を望む場所に位置するマハーバリプラムは7〜8世紀にかけてパラッヴァ朝が築いた港町であり、この地のヒンドゥー遺跡群が構成遺産である。 古代インドの叙事詩である「マハーバラタ」の登場人物名がつけられたラタ(山車)の遺跡が並ぶ。
登録国 インド 登録年 1984年 分類 文化遺産 登録基準 (i) , (ii) , (iii) , (vi) -
カルタヘナの港、要塞群と建造物群
コロンビア・ボリーバル県に位置し、カリブ海に面するカルタヘナ。 1533年にスペイン人であるペドロ・デ・エレディアが建設した砦に囲まれた港湾都市である。 17世紀には迷路のような複雑な通路を持つサン・フェリペ要塞が完成した。 その他大聖堂が残るサン・ペドロ地区や商人街のサン・ディエゴ地区、住居の建てられていたヘツェマニ地区が残る。
登録国 コロンビア 登録年 1984年 分類 文化遺産 登録基準 (iv) , (vi) -
ブリュールのアウグストゥスブルク城と別邸ファルケンルスト
ドイツ西部、ブリュールに位置するアウグストゥスブルク城と呼ばれる宮殿と、そこから2kmほど離れた場所にある別邸のファウケンルストの2つの遺産。 これらは18世紀に選帝候とケルン大司教の座についていたクレメンス・アウグストが建築家フランソワ・ドゥ・キュヴィ家に設計させ建設したドイツ・ロココ様式の傑作である。
登録国 ドイツ 登録年 1984年 分類 文化遺産 登録基準 (ii) , (iv) -
マドリードのエル・エスコリアル修道院とその遺跡
スペインの首都、マドリードの北西部サン・ロレンソ・デ・エル・エスコリアルにある王立の修道院であり宮殿や博物館などの役割を持った複合施設である。 16世紀半ばにフェリペ2世が自身の住む王宮や修道院を合体させた形で建設させたのが始まりであり、スペイン軍がフランスに勝利した日(8/10)が殉教日であった聖ラウレンティウス(ロレンソ)の加護に感謝し彼の火あぶりにあ...
登録国 スペイン 登録年 1984年 分類 文化遺産 登録基準 (i) , (ii) , (vi) -
アントニ・ガウディの作品群
スペイン東部・カタルーニャ地方のバルセロナに位置する、建築家アントニ・ガウディの一連の作品群。 同地方で起こった芸術運動モデルニスモを代表するガウディの作風は晩年の芸術家や建築家に多大な影響を与えた。 1984年に世界遺産登録された際の物件はカサ・ミラ、グエル公園、グエル亭であり、2005年の追加登録でカサ・ヴィセンス、カサ・パトリョ、コロニア・グエル聖堂...
登録国 スペイン 登録年 1984年 分類 文化遺産 登録基準 (i) , (ii) , (iv) -
ザンクト・ガレンの修道院
スイスの北東部、ボーデン湖に近いザンクト・ガレン修道院。 アイルランドの修道士ガルスがこの地で祈りの場を開いたことに由来して彼の名が取られ「ザンクトガレン(聖ガルス)」となった。 多くの写本や古文書の残る付属図書室はロココ様式で作られており美しい天井画で飾られている。
登録国 スイス 登録年 1983年 分類 文化遺産 登録基準 (ii) , (iv) -
ミュスタイアのベネディクト会聖ヨハネ修道院
スイス東部、アルプス山脈の険しい斜面に位置するミュスタイアの谷にある聖ヨハネ修道院(ザンクト・ヨハン修道院)は、ベネディクト会が8世紀カロリング朝時代に建造したもの。12世紀には女子修道院となった。 15世紀の回収によって石造りの尖頭形穹窿(きゅうりゅう:ドーム状の天井)を持つ様式となった。 新約聖書や旧約聖書をモチーフにしたフレスコ画が多数ある...
登録国 スイス 登録年 1983年 分類 文化遺産 登録基準 (iii) -
タラマンカ山脈地帯:ラ・アミスター保護区群/ラ・アミスター国立公園
コスタリカとパナマにまたがる、世界遺産登録基準の自然遺産部分(ⅶ)〜(x)を全て満たした稀有なトランスバウンダリーサイト(国境をまたいだ世界遺産)。 1983年にまずコスタリカ側の7つの国立公園及び自然保護区が「タラマンカ山脈地帯:ラ・アミスター保護区群」として登録された。1990年にパナマ側のラ・アミスター国立公園が加えられ現在の名称となった。 標高3,820mで、氷河湖を...
登録国 コスタリカ , パナマ 登録年 1983年 分類 自然遺産 登録基準 (vii) , (viii) , (ix) , (x) -
アゾレス諸島のアングラ・ド・エロイズモの町の中心地区
ポルトガル沖約1000kmほど、大西洋の中央部(マカロネシア)に位置するポルトガル領の群島アゾレス諸島。 15世紀前半にポルトガルの植民地となり、航路の中継点としての役割を担った。 16世紀にはレドントール・デ・セ大聖堂が、16世紀末にはサン・セバスチアン要塞が建設された。
登録国 ポルトガル 登録年 1983年 分類 文化遺産 登録基準 (iv) , (vi) -
サン・サヴァン・シュール・ガルタンプの修道院教会
フランス西部、ヴィエンヌ県の都市サン=サヴァンに位置するロマネスク絵画を多数有する聖堂。 ベネディクト会修道院として建てられたこの教会をとりわけ有名にしているのは保存状態の良い壁画群であり、「天地創造」や「ノアの方舟」など旧約聖書や黙示録の場面が多数描かれている。
登録国 フランス 登録年 1983年 分類 文化遺産 登録基準 (i) , (iii)