トランスバウンダリーサイト/文化的景観/壁画 の世界遺産
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「国境を越える遺産」である。
国境とは時代とともに今なお変化するものであるが、それにより構成資産を区切ることは正しい態度であるとは言い難い。
自然遺産に関して言えば、自然環境は国境により線が引けるものではないし、文化遺産に関しても国を跨いで存在する遺産は現に存在している。
国という括りに捉われず純粋に遺産としてのまとまりを示すものがトランスバウンダリーサイトである。
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サン・テミリオン地域
フランス、アキテーヌ地方のサン・テミリオン地域はボルドーワインの産地として有名。AOCワイン銘柄「サンテミリオン」で知られる。 この地域は往時の姿そのままに今もワイン醸造が営まれており、変わらないブドウ園の景観がみられる。 地名の由来ともなった聖エミリオンの弟子たちが一枚岩をくりぬいて作ったとされるモノリス教会 等のキリスト教遺産も残っており、...
登録国 フランス 登録年 1999年 分類 文化遺産 登録基準 (iii) , (iv) -
ベルギーとフランスの鐘楼群
フランス北部及びベルギーのフランドル地方・ワロン地方に点在する11〜17世紀に作られた56個の鐘楼群。 フランス、ベルギーなどでは市民憲章で自立・自由を象徴する鐘楼の建設を重視していた。 1999年に「フランドル地方とワロン地方の鐘楼群」として32の鐘楼が世界遺産に登録され、2005年にガンブルーの鐘楼、フランスのノール=パ・ド・カレー地域、ピカルディー地域の23の鐘楼の...
登録国 ベルギー , フランス 登録年 1999年 分類 文化遺産 登録基準 (ii) , (iv) -
カルヴァリア・ゼブジドフスカ:マニエリスム様式の建築と公園の景観複合体と巡礼公園
ポーランド南部、ビエルスコ・ビャウ州のカルヴァリア・ゼブジドフスカはキリスト教巡礼の聖地。 17世紀にニコライ・ゼブジドフスキの手によって開発された一連の景観は、この地をキリスト受難時代のエルサレムに見立てて作り上げられた。ゴルゴダの丘に当たる位置に聖十字礼拝堂を建てるなど、多くの教会や礼拝堂が配置された。 自然と人工建造物との見事に調和しており、い...
登録国 ポーランド 登録年 1999年 分類 文化遺産 登録基準 (ii) , (iv) -
イベリア半島の地中海沿岸の岩絵
スペイン、イベリア半島の東部である地中海海岸線の盆地に密集している先史時代末期の岩壁画。 このロック・アートは、ヨーロッパ最大の壁画群で、その数は優に700を超える。 先史時代である紀元前1万年頃から紀元前3,500年頃までに描かれており、人類文化の黎明期における生活様式が、動物や狩り、戦闘など様々なテーマを通じて生き生きと描かれている。
登録国 スペイン 登録年 1998年 分類 文化遺産 登録基準 (iii) -
コア渓谷とシエガ・ヴェルデの先史時代のロックアート遺跡群
ポルトガルとスペインにまたがる先史時代の岩絵群。 紀元前2万2000~1万年頃の旧石器時代前期以降のものとみられ、それは1879年に発見されたアルタミラ洞窟壁画とほぼ同時期のものと考えられており、こちらの岩絵群に関しては広範囲に点在している点で特徴的と言える。 1998年にコア渓谷の岩絵遺跡群がまず登録され、2010年には旧石器の彫刻が見られるスペインのシエガ・ヴェ...
登録国 ポルトガル , スペイン 登録年 1998年 分類 文化遺産 登録基準 (i) , (iii) -
チレント・ディアノ渓谷国立公園及び遺跡群と修道院
イタリア中南部、ナポリ南東約120kmのチレント・ディアノ渓谷国立公園は入り組んだ海岸線や風光明媚な渓谷を擁する広大な公園である。 また、パエストゥムと、ヴェリアの二つの古代都市遺跡も保全されている。
登録国 イタリア 登録年 1998年 分類 文化遺産 登録基準 (iii) , (iv) -
カディーシャ渓谷(聖なる谷)と神のスギの森(ホルシュ・アルツ・エル-ラーブ)
レバノン北部に位置するレバノン山脈のカディーシャ渓谷は、初期キリスト教の修行地の一つである。 近くにはレバノン杉数少ない群生地があり、古代の宗教的建造物の建材として用いられていた他、同国の国旗にも描かれているほど象徴的な木である。
登録国 レバノン 登録年 1998年 分類 文化遺産 登録基準 (iii) , (iv) -
グアダラハラの救貧施設:オスピシオ・カバーニャス
メキシコのハリスコ州グアダラハラに位置する『オスピシオ・カバーニャス』は孤児院、障害者施設、病院などの機能をもたせた複合施設である。1791年にグアダラハラ司教が建設させた。入所者の快適性を追求したこの建築群は当時としては特筆すべきものである。 19世紀半ばなると兵舎として使用されはしたが本来の病院としての機能は失うことはなかった。 20世紀初頭には教会堂...
登録国 メキシコ 登録年 1997年 分類 文化遺産 登録基準 (i) , (ii) , (iii) , (iv) -
ハルシュタット-ダッハシュタイン・ザルツカンマーグートの文化的景観
オーストリア中部ザルツカンマーグート地方の風光明媚なハルシュタット湖とダッハシュタイン山の生み出す文化的景観。 古来よりこの地では岩塩の採掘が行われてきた。その営みは先史時代にまで遡り、青銅器時代の遺物などが発見されており、一連の遺跡の文化はこの地の名称に因みハルシュタット文化と名付けられている。 中世、この岩塩鉱が神聖ローマ帝国により国有...
登録国 オーストリア 登録年 1997年 分類 文化遺産 登録基準 (iii) , (iv) -
ポレッチ歴史地区のエウフラシウス聖堂建築群
クロアチア西部、イストラ半島のアドリア海に面した街ポレッチに残るエウフラシウス聖堂建築群。 古代ローマ帝国が紀元前2世紀に建設したこの街には、4世紀にキリスト教が伝わりその頃の建造物が現存している。 登録遺産となっているものは司教エウフラシウスが6世紀に建設したものであり、芸術的価値の高いモザイク画が多く残っていることで知られている。。
登録国 クロアチア 登録年 1997年 分類 文化遺産 登録基準 (ii) , (iii) , (iv) -
ポルトヴェネーレ、チンクエ・テッレと小島群(パルマリア島、ティーノ島、ティネット島)
イタリア半島北西部、リグリア海沿岸部の港や集落。 「ヴィーナスの港」の意味をもつポルトヴェネーレ一帯では、カラフルな住宅の立つ集落や港の絶景などにおいて見事な文化的景観が認められた。 12世紀、高台に造営されたサン・ロレンツォ聖堂がこの美しい景観を見守る様に建っている。
登録国 イタリア 登録年 1997年 分類 文化遺産 登録基準 (ii) , (iv) , (v) -
アイガイの古代遺跡(現在名ヴェルギナ)
ギリシャの中央マケドニアに位置するアイガイの古代遺跡。 マケドニア王国の最初の首都アイガイとして栄えた。 紀元前に作られたマケドニア王のものとされる墓や共同墓地など数多くの墓や遺跡が発見されている。
登録国 ギリシャ 登録年 1996年 分類 文化遺産 登録基準 (i) , (iii) -
レドニツェ-ヴァルティツェの文化的景観
17~20世紀の間にリヒテンシュタイン公爵家により形成された、ヨーロッパ最大の人工景観であり、「文化的景観」として認められている。 レドニツェ城・ヴァルチツェ城の二つの城が、19世紀になって当主ヨハン・ヨーゼフ1世が作らせたイギリス式庭園と見事に調和している。
登録国 チェコ 登録年 1996年 分類 文化遺産 登録基準 (i) , (ii) , (iv) -
アグテレック・カルストとスロバキア・カルストの洞窟群
ハンガリーおよびスロバキアに跨る鍾乳洞群であり、トランスバウンダリーサイト(複数国登録遺産)。 ハンガリーのアグテレック国立公園と、スロバキアのスロヴェンスキー・クラス国立公園からなる。 特にハンガリー側のバラドゥラ・ドミツァ洞窟は複雑に入り組んでおり、世界最大の石筍が見られるほか、その音響効果から洞窟内でオペラのコンサートが開かれるといった催しも...
登録国 ハンガリー , スロバキア 登録年 1995年 分類 自然遺産 登録基準 (viii) -
フィリピン・コルディリェーラの棚田群
フィリピン・ルソン島北部の山岳地帯に広がっているイフガオ族の作り出した棚田群。 約2000年前から棚田での農法が行われていたと言われており、棚田としては世界最大規模である。 その自然と人間の営みが文化的景観として認められた。
登録国 フィリピン 登録年 1995年 分類 文化遺産 登録基準 (iii) , (iv) , (v)